サーフエッジ
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バリ島クタでの「アロハ・ガルーダカップ」の開催期間中の6/25に、JPSAの協力を得て「津波支援チャリティパーテイー」がクタシービューコテージのレストランにて開催されました。ちょうどその時期、「インドネシアサーフ&ランゲージ」の著者であるピーター氏もクタカーニバルでのOMレジェント大会への出場のためバリ島に来ていました。スポンサーとしてチャリティパーティーに参加することになっていたSURF EDGEは、思い切ってピーターさんにパーティーへの参加を依頼。すると快く招待を受けて下さり、しかもチャリティ用としてサイン付きで本を提供して下さいました。 さらに厚かましいSURF EDGE編集部は、ついでにインタビューまでお願いしてしまいました^^ ピーターさんは、英語が堪能ではないSURF EDGEのためにインドネシア語を使いながら、気さくに色々な話をして下さいました。
   
   

インドネシアサーフ&ランゲージの著者
ピーター・ニーリー氏(Peter Neely)
1975年以来30年もの間、バリ島およびインドネシア内各地でサーフィンを楽しんでいる現役オーストラリア人サーファー。”バリ島を中心としたインドネシアのサーフィン界の活性化に役立ちたい”と1992年に「インドネシアサーフ&ランゲージ」を発行。以来、日本語版は毎年、英語版は半年に1度更新中。

写真左:ピーター・ニーリー氏
写真右:チャリティパーティでのスピーチ

 
編集部 :

ピーターさんはもうバリ歴はかなり長いんですよね?

ピーター : そうですね、最初に1975年にバリに来て以来、毎年1回〜数回は渡バリしてます。1979年から1986年にはバリに在住してました。
編集部 :

1975年ですかっ!すごいですねぇ。その頃はバリはまだヤシの木だらけのジャングルだったんですよね?ピーターさんの本の後ろに掲載されている写真見ましたよ。

ピーター : まさにあの写真のままです。クタエリアと言えば、今の人たちはこのお店とレストラン、ホテルが密集しているところしか想像できないですよね?でも70年代のバリを知ってる私は、クタがこんな風になるなんて全然想像できませんでしたよ。
編集部 : 当時はほんとになぁ〜んっにも無かったんですか?
ピーター : なぁ〜んっんも無かったですよ。クタと言ったら、ベモコーナーから北へ100m歩いたら終わりでした。今はベモコーナーからレギャン通りを北へ登っていけば、何キロもお店が続いていて、クロボカンまで行けちゃうでしょ?でも昔は100m歩いたらもう終わりで、その先に見えるのはもうヤシの木だけ。夜になれば電気も無く真っ暗でした。確か1981年だったと思うけど、ポピーズ通りにアイスクリーム屋さんが出来て、そのお店がアイスクリームの形をした看板を出したんだけど、それが夜に光るのがクタエリアでの唯一の明かりでしたよ。
編集部 : へぇー。今なんてポピース通り近辺といえば、お店が所狭しと建ってて、真夜中でもローカルや観光客がいて、24時間眠らない場所って感じですよねぇ。
ピーター : だってその当時はホテルが1泊1ドルとかでしたから。ホテルと言ったって、普通の家をちょっと改築したようなホームステイしか無かったですけど。
編集部 :

ホント今からは想像できない光景ですね。そんな時代に海外からバリへやってきてサーフィンをするっていうのは大変だったんじゃないですか?

ピーター : 大変とは思いませんでしたよ。当時はそれが当たり前って世界でしたから。70年代後半にはバリ人サーファーのパイオニアとも呼べる人たちが出てきて、みんなで一緒にサーフィンを楽しんでいました。
編集部 : 当時はシークレットポイントだらけでしたか?
ピーター : もちろんもちろん(笑)。今じゃ有名なチャングーとかでさえ、最高のシークレットポイントでしたよ。
編集部 : あのチャングーがシークレットとは(笑)
ピーター   ウルワツのポイントに入る時なんか、人の家の庭を抜けて行くんですから(笑)。本の後ろの方に載ってる写真覚えてますか?
編集部 : あっ、あの家族が笑ってる写真ですか?
ピーター   そうそう、それです!あの人たちの家の庭を「すいませ〜ん」って行って通らせてもらうんですよ。顔見知りになった後は、「あれ?久しぶりだね。最近来てなかったね?」なんて、普通に声かけられたりしながら(笑)
編集部 : あはは〜。
ピーター : とにかくね、当時も今もそうだけど、バリ人はホントに良い人が多くて、みんな親切にしてくれました。おかげで僕はバリでサーフィンを思う存分楽しむことができたんですよ。
ピーター : まずバリでサーフィンを楽しもうと思ったら、ある程度のインドネシア語を覚えないと駄目ですね。まぁこれはバリに限ったことではなく、海外に行く場合にはやはりその土地の文化と言語に敬意を払わないと駄目ですね。
編集部 : そうですよね。
ピーター : だから、僕の本の中にもインドネシア語のコーナーを設けてあるんです。
編集部 : ピーターさんはどこでインドネシア語を勉強したんですか?
ピーター : 最初に来た時は「トゥリマカシ(ありがとう)」と「ナシゴレン(インドネシア風チャーハン)」しか知りませんでした(笑)
編集部 : あはは〜。私もそれは同じです(笑)
ピーター : 1975年にバリに来た時にワヤン・スカルタという人と出会って、その人からインドネシア語を教えてもらいました。”これはインドネシアなんて言うの?”って1つずつ覚えていったんです。
編集部 : なるほど。
ピーター : その人とはバリに来るたびに合うようになって、いつも空港まで迎えに来てくれたり、色々なところに案内してもらったり、インドネシア語を教えてもらったり・・・。ホントにたくさん助けてもらいました。
編集部 : いいお友達ですねぇ。
ピーター : はい・・・。でも・・・彼はもう亡くなってしまったんです。
編集部 : そうなんですか・・・それは残念ですね・・・。
ピーター : 彼は自殺してしまったんです。
編集部 : えっ??なんでまた??
ピーター : バリ島でテロが起こった後、彼のビジネスがうまくいかなくなってしまい、借金なんかも増えてしまい、悩み悩んで、そうなってしまったんです。
編集部 : ・・・・・そうなんですか・・。
ピーター : 本当にあれは悲しかったです。
編集部 :

・・・。
(ピーターさんが「彼はテロの犠牲者だ」とか、「テロはもう2度と起こらないで欲しい」とか、そういう言葉を出してくれたら編集部も何か言えたんでしょうが、
ただ肩を落とすだけで淡々と彼のことを語っていたピーターさんからは底深い悲しみが感じられ、編集部は何も言葉をかけることができませんでした。)

ピーター : 私はバリ人がとにかく好きです。いつも一生懸命生きていますから。
編集部 : 確かにバリ人はとてもたくましいですよね。
ピーター : そういえば、日本人とインドネシア人はとても相性がいいですよね。
編集部 : そうですね。インドネシア人と結婚している日本人はたくさんいますね。
ピーター : インドネシア人と日本人はどこか似てると思うんですよ。礼儀正しく接して来る人にはすごく親切に接するでしょ?
編集部 : 似てますか?
ピーター : オーストラリア人の私から見ると、そう見えますよ(笑)。だからバリに来る日本人は気をつけて下さいね。Hati hati akan jatu cinta(恋に落ちないように気をつけてね)!あはは〜。でもDon't worry!バリ人はとても良い人たちですから。
編集部 : あはは〜。
ピーター : だからこそ、バリはこんなにも有名な島になったんですよ。波が良いだけじゃこんなにみんながバリを好きになったりしませんよ。だってね、クタほどサーフィン関連のお店が密集している場所は世界中を探してもなかなか無いですよ。
編集部 : そうなんですか?あんまり他の国のことは良くわからないんですが、あそこまでお店があるのはやっぱり珍しいんですね。
ピーター : サーフィンあってのバリ島ですからね。
編集部 :

それはおっしゃる通りですね。ピーターさん達のようなサーファーがバリ島を開拓し、バリ島の名を世界に知らしめていったんですもんね。そして今の観光地「バリ島」ができあがったわけですよね。

ピーター : サーフィンっていうのは言葉や人種など関係ないですからね。バリ島に人がたくさん集まるのもそうですし、今日のパーティーもそうです。今日のパーティーなんてサーフィンだけが共通点で、他には何も無いですよね?それなのにこうして日本人、インドネシア人、スリランカ人、オーストラリア人などが今この場所に集まってるじゃないですか。
編集部 : そうですねぇー。
ピーター : 僕はサーフィンがいつか世界を1つにすると思っています。交通手段も確立され、インターネットやEメールなども普及した今、世界はどんどん小さくなってきてると思いませんか?サーフィンを通して色々な国の色々な人たちが友達になって、そのうち世界は1つになるんじゃないかと思っています。そうしたら意味の無い争いや揉め事の無い平和な世界になるんじゃないかと。サーフィンには、世界平和を築けるパワーが秘められていると思っています。
編集部 : いつかそうなったらホントに素晴らしいですよね。その日が来るまでみんなで頑張ってサーフィンを楽しみましょう。そしてどんどん友達の輪を広げていきたいですね。
ピーター : そうそう、その意気です!
編集部 : 今日は色々なお話をしていただき、本当に有難うございました。私の知らない昔のバリ島を垣間見れ、とても勉強になりました。とても楽しかったです。
ピーター : こちらこそ^^。また何か聞きたい話しがあったらいつでも連絡して下さいね。
編集部 : はい、有難うございます!!
   
(2005年8月情報)